山行記録 『十勝岳連峰十勝岳』

十勝岳と上ホロカメットクを結ぶ稜線

十勝岳の概要

概要

十勝岳(とかちだけ)は、北海道の中央部の上川管内の美瑛町・上富良野町、十勝管内の新得町にまたがる標高2,077mの活火山。大雪山国立公園内の十勝岳連峰(十勝火山群)の主峰である。日本百名山及び花の百名山に選定されている。

出典「十勝岳」『ウィキペディア』2014年12月16日現在

標高

2077m

主な登山ルート

  • 望岳台コース
  • 三段山コース
  • 上ホロカメットク山コース
  • 「上富良野Navi」直リンク

    リンク

  • 十勝岳連峰登山案内『北海道上富良野町公式ホームページ』
  • 十勝岳『上富良野Navi』
  • 山行内容

    登山形態

    縦走

    日程

    2014年9月4日(日帰り)

    ルート

    白金温泉望岳台登山口〜十勝岳〜上ホロカメットク山〜十勝岳温泉登山口

    標高差:最大1147m

    メンバー

    多数

    アクセス

    車にて送迎

    地図

    コースタイム

    白金温泉望岳台登山口

    望岳台園地見取図 大雪山国立公園図 望岳台登山口の石看板

    望岳台登山口を出発して十勝岳連峰の主峰である十勝岳、上ホロカメットクを経由し十勝岳温泉登山口へ下る縦走登山。こんなことができるのは協力者がいるおかげで、この日は珍しく団体での登山となった。登山開始時の天候は曇りで今にも降り出しそう。自然と触れ合うための登山なんだから雨も楽しまなくちゃいけない!と言われるかもしれないがやっぱり僕は好天の中の登山が好きだ。とは言っても単独行や少人数での登山なら予定の変更もできるだろうが数十名での行動となると簡単に予定は変更できない。そういう意味では大人数での登山も危険なのかもしれない。というわけで先行きは不安だが6時30分頃望岳台の駐車場に到着しトイレを済ませ(コース中にトイレはない)軽く準備体操をし6時45分に登山開始

    十勝岳パノラマ-1

    登り始めはゴツゴツした石が多く歩きにくかったがほどなく小石に変わっていった。望岳台の標高は920mで森林限界というわけではないはずだが周りに樹木どころか草もほとんどなく森林浴を楽しむということもできない。それほど経験があるわけではないが今までに登った山は全て森林からのスタートだったので何か物足りないものとない。天候が良ければ視界を遮る樹木がないので最高の眺望になるのだろうがこの日は遠くの山々を望むことはできなかった。

    十勝岳避難小屋

    十勝岳避難小屋

    歩き始めて45分くらいで十勝岳の避難小屋に到着した。正確に書くと到着ではなく通過である。自分の計画で登っているわけではないので勝手に休むこともできない。写真も歩きながらの撮影となった。ちなみに十勝岳避難小屋には30名ほどが泊まれるようだがトイレや水場はない。中も覗いて見たかったなぁ。

    山頂に向う途中パラパラと雨が降ったり止んだりしていたのでポンチョ羽織った。着慣れないこともあり着るのに意外と手間取った。

    十勝岳

    十勝岳山頂 十勝岳山頂の石碑 十勝岳山頂から見た雲海

    登り始めてから2時間35分、途中2度の休憩を挟み十勝岳に登頂した。コースに大きな変化がなかったので気が付いたら「えっ?もう頂上」という感じでの登頂となった。面積も狭いため次々と交代しなければならず山頂に居られたのは1分程度で登頂の余韻に浸る暇もない。

    山頂を出て数分のところで休憩。雨が降り出したので今度は合羽を着た。

    十勝岳と上ホロカメットクを結ぶ稜線

    休憩ポイントから十勝岳と上ホロカメットクを結ぶ稜線が見えた。写真では分かりづらいかもしれないが稜線を境にして西側(右)にはそれほど雲はないが東側(左)に雲がたまり少しずつ西側に雲が流れ出ていた。詳しくはよくわからないがこの稜線は十勝平野側と上川盆地側の気候を隔てる一角のようだ。冬はこの稜線で北西からの風雪を止めるのだろう。それで道東の冬は天候が良い日が多いのかもしれない。もしかしてものすごくバカなことを書いているかもしれないがそんなことを考えながら目の前の自然の光景を見て感動した。

    休憩が終わりその雄大な景色の一部となるべく稜線に向け歩き出した。稜線上は遠くで見ていたぶんには雲がゆっくり流れ出ているだけだったが実際に歩いてみると風がとても強く油断すると風に煽られて転びそうだった。滑落事故は多分こうやって起こるのだろうと実感することができ、ついさっきまで「今度は子供を連れてこよう」と思っていたが考え直させられた。季節や天候により大きく変化するのだろうが、もっと山の経験を積むまでここを子供と歩くのはやめておこう。雨も本格的に降り出し強風のため雨が真横から当たり左半身はかなり濡れてしまったが右半身はそれほど濡れることはなかった。それも最初のうちだけで上ホロカメットクの避難小屋に着く頃には雨が服の繊維を伝わりパンツを含む全身が濡れてしまった。無事下山できて本当に良かった。

    上ホロカメットク避難小屋

    上ホロカメットク避難小屋の水場への看板 上ホロカメットク避難小屋

    上ホロカメットクの避難小屋は数百メートル手前から視認することができた。コース上に看板も出ており迷うこともないだろう。ここの避難小屋は十勝岳避難小屋と同規模の小屋で30人ほど収容できるスペースがあり、少し離れてはいるが水場もある。

    到着後順番に小屋に入り着替えを済ませ少し長めの休憩をとった。

    上ホロカメットク山

    上ホロカメットク

    避難小屋を出て15分ほどで上ホロカメットクを通過した。そこそこの広さはあったと思うがここも立ち止まることができなかったのであまり覚えていない。

    ここを過ぎたあたりでスマホの電池がなくなってしまった。昨夜充電し忘れたためだ。スマホに充電器を接続してはいたのだが充電器を電源につないでいなかったのだ。単独行なら準備段階からかなり慎重になるのだが同行者が多数いることで気が緩んでいたようだ。地図すら持っていなかったし持っていたとしても開くことはなかったかもしれない。何事もなく下山できて本当に良かった。

    十勝岳温泉登山口

    時間を含めた記録をスマホに頼っていたため正確な時間は覚えていないが12時前には十勝岳温泉登山口に到着した。下山後駐車場にあったトイレを使わせてもらい、車内で着替えた後レトルトの食事をとった。すぐにでも十勝岳温泉に浸かりたかったがあくまでも団体での行動であったため希望が叶うことはなかった。

    今回は反省の多い登山となった。できることなら山には少人数で登ろうと思う。


    2015年2月27日