山行記録 『富士山』

富士山の概要

概要

富士山(ふじさん、英語表記:Mount Fuji)は、山梨県(富士吉田市、南都留郡鳴沢村)と静岡県(富士宮市、裾野市、富士市、御殿場市、駿東郡小山町)に跨る活火山である。標高3,776 m、日本最高峰(剣ヶ峰)の独立峰で、その優美な風貌は日本国外でも日本の象徴として広く知られている。数多くの芸術作品の題材とされ、芸術面でも大きな影響を与えた。懸垂曲線の山容を有した玄武岩質成層火山で構成され、その山体は駿河湾の海岸まで及ぶ。

古来霊峰とされ、特に山頂部は浅間大神が鎮座するとされたため、神聖視された。噴火を沈静化するため律令国家により浅間神社が祭祀され、浅間信仰が確立された。また、富士山修験道の開祖とされる富士上人により修験道の霊場としても認識されるようになり、登拝が行われるようになった。これら富士信仰は時代により多様化し、村山修験や富士講といった一派を形成するに至る。現在、富士山麓周辺には観光名所が多くある他、夏季には富士登山が盛んである。

出典「富士山」『ウィキペディア』2015年月日現在

標高

3776m

主な登山ルート

  • 吉田ルート
  • 須走口ルート
  • 御殿場ルート
  • 富士宮ルート
  • リンク

  • 須走ルート|富士登山オフィシャルサイト
  • 富士山の4大登山ルートを紹介|初心者のための富士山登山
  • 山行内容

    登山形態

    ループ

    日程

    2014年7月21日(日帰り)

    ルート

    須走口5合目〜(須走口登山道)〜須走口頂上〜剣ヶ峯(お鉢巡り)〜
    須走口頂上〜(須走口下山道)〜須走口5合目

    標高差:1806m

    メンバー

    3名(初心者×2)

    アクセス

    登山バス
    • JR御殿場駅〜須走口5合目 運賃:¥1500(片道)、¥2100(往復)
    • 小田急新松田駅〜須走口5合目 運賃:¥2060(片道)、¥3100(往復)

    地図

    富士登山オフィシャルサイトより

    コースタイム

    はじめに

    タイトルに「北海道の山」と銘打っておきながらこのページを作成することをお許しください。でも、みんなが大好き富士山だからいいっしょ?富士山に登る際の参考程度に見てください。

    突然の富士登山決定

    さて、富士登山が決定したのは登山前日の昼ごろだった。出張で珍しく静岡県に半月ほど滞在していたのだが、先方の都合で翌日の予定が空っぽになってしまった。憧れの富士山は目と鼻の先、これはもう登るしかない!こんなチャンスもあろうかと半端だが北海道から山道具を持参してきていた。

    推奨されていない弾丸登山となってしまうが翌日の天候も良さそうだしこのチャンスを逃したら次はいつ登れるかわからない。富士山に登るためだけに北海道から出てくるのも無理だろう。そんなこんなで富士登山を決意しすぐに北海道の上司に連絡して休みの処置をし登山の許可を得た。

    御殿場プレミアムアウトレットの看板

    持ってきた山道具は最低限の衣服や28Lのバッグパックだけ。足りない山道具(主に防寒系)を補うため仕事が終わるとすぐに御殿場のプレミアムアウトレットに向かって必要なものを買い揃えた。ちなみに、ネットで調べても御殿場駅付近には山道具屋は見つからなかった。登山口にアクセスする際に利用する駅なのだから1件くらいあっても良さそうなもんだが。当日の登山口までのバスを調べたところ往復券がかなりお得であることが分かった。往復券は車内では買えないということだったので御殿場駅の券売所で先に購入しておいた。

    どこかでぼくの登山計画を聞きつけた同僚2名が登山に同行してくれることになった。僕と同じで富士登山未経験という初心者だが心強かった。

    登山当日の朝

    当日の天気は晴れ…だったが出張期間中ずっとそうであったように富士山は雲の中。早朝は姿を見せていても朝7時頃には雲が発生し富士山は隠れてしまう。

    冨士浅間神社 冨士浅間神社 冨士浅間神社前のバス停

    宿泊施設を早めに出発し、バス停近くの冨士浅間神社を参拝し同じくバス停近くのコンビニで朝・昼飯と行動食を買い込んだ。

    富士山須走ルート5合目

    バスに乗り途中から雲の中を進むこと約1時間で終点である須走口5合目に到着した。バスを降りると輪になって歌っているサークルや記念撮影、準備体操をしている人などがたくさんいて売店も人であふれていた。僕はトレッキングポールを持ってきていなかったので自分への土産も兼ねて金剛杖を購入した。各山小屋で焼印を入れてくれる八角柱の木の棒だ。金剛杖を買うとそのまま店の中の奥スペースに招き入れてくれて温かいシイタケ茶をご馳走してくれて更にトイレの利用も勧めてくれた。シイタケ茶は意外なほど美味しく登山へとはやる気持ちを一度落ち着けてくれてとてもありがたかった。

    店を出て登山口に向かう。登山口数十メートル手前で協力金の受付をしていた。まだ協力金の支払いは強制ではなかったがせっかくここまで来たので気持ち良く山を登りたいと思い協力させてもらった。僕たちの前に少なくても数十人はここを通っていると思うのだが透明な協力金の箱に全然お金が入っていなかったことに驚いた。

    富士登山開始

    さて、やっと登山開始。30分おきくらいに山小屋がありトイレや休憩場所に困ることはなさそうだった。いくつかの山小屋で200円くらいで焼印を入れてくれるサービスがあるのだが、利用者が少ないらしく焼印をお願いしてから焼きゴテを温めるところもあり10分以上の待ち時間が生じたため時間に余裕があるときじゃないと焼印コンプリートは難しそうだ。高度が上がるたびに気温が下がるのはよく知られているがこの須走ルートだと山頂の温度は登山口とは10度差くらい、海抜0mからだと22度以上の差がある。これに加えて雲で体が濡れたり風が強かったりで体感温度はもっと下がる。雨具やレイヤーを休憩の都度こまめに見直すのが良いと思う。ちょっとわかり辛いがページ内の写真を見てもらうと登山開始時から下山時までに外気温等に合わせて4回ほど脱着している。

    新6合目 長田山荘 本6合目 瀬戸館 6合目と7合目の間でみえた晴れ間 7合目 大陽館 本7合目 見晴館 見晴館のメニュー表 8合目 江戸屋 本8合目 胸突江戸屋 御来光館 富士山頂上の鳥居 富士山頂上奥宮 富士山頂上奥宮で記念撮影 剣ヶ峯を見上げる 金剛杖への焼印 山頂の自動販売機

    コースや山小屋の詳細については他に山ほど良いサイトがあるのでそちらを閲覧してもらうことにして登山中初心者なりに気が付いた点などを幾つか書きたいと思う。

    登山道

    まずコースだが、とてもきれいに整備されていて歩きやすい。また、ほとんどの場所でコースを示すロープが張られていて迷う心配がない。反面、手が行き届いた登山道(遊歩道といったほうが適切かもしれない)を歩くだけなので山登りとしては物足りなさを感じた。うまく言えないが登山というよりは体力を使う観光といったほうがいいかもしれない。

    ゴミ問題

    次に世界文化遺産登録時にも問題になったがゴミの件だ。確かにゴミが多い。ニュースで見たときには登山者で協力して少しずつでも拾えばいいのになんて思っていたのだがそれができない理由が現地に行ってわかった。ゴミが落ちているのは登山道から少し外れた急勾配の斜面でロープ等で確保しながらでないとゴミは拾えないだろう。また、風が強いのでゴミを山に捨てるつもりがなくても気をぬくとゴミを持っていかれそうになる。しかも持っていかれた先は前述した斜面で拾うこともできない。思っていた以上にゴミが多かった。

    頂上の売店

    次に頂上の売店である。登頂の感動を味わう間もなく売店が見えてくる。何時間もかけて登りきった先に何件もお店を並べられたら感動も薄れるし神聖な気持ちにもなれなかった。需要があるのだから仕方がないのだろうか。山ではなく観光地として割り切るしかないのかもしれない。

    頂上の重機

    富士山頂の重機

    まさか日本最高峰の富士山頂でショベルカーを見ることになるとは思わなかった。施設建造のため仕方のないことなのだろうが、これを見た瞬間に神聖な気持ちは完全に失せてしまった。


    おにぎり

    いくらのおにぎり

    山頂で食べようと思いイクラ入りのおにぎりを持って上がってきたのだが、一口食べてびっくり!イクラが弾けんばかりに膨らんで噛むとブチッブチッと口の中で割れていく。気圧がイクラにも影響するなんて考えてもいなかった。おにぎりの中で割れてなくて本当に良かった。それにしてもおいしかったなぁ


    高山病

    7合目を越えたあたりから就学前くらいの子供たちが泣いている姿を何度か見かけた。もちろん疲れなどもあるのだろうが、親が山小屋で酸素を買い求める姿を見る限り高山病の疑いがあるのだろう。山頂まであと一歩というところで大泣きしている子供を説得している親もいたがあんなに泣いたら余計に酸素を使うからもう下山するしかないのだと思う。親も子もかわいそうだ。

    そういう自分はどうだったのかというと、登り4時間半、下り2時間弱というかなりの弾丸登山(あらためて計算すると弾丸登山にもほどがありますね。反省)。登っているときには全く気がつかなかったが下りで数本砂走りをした後から頭が痛くなり始めて、そのまま1週間くらい酸欠時のような頭がガンガンする痛みが続いた。罰ですね。同行の二人は筋肉痛を含め全く何も影響がなかったようだ。

    感想

    ネガティブなことをいくつか書いてしまったが富士登山でそれらをはるかに上回る達成感・満足感を得ることができた。機会があれば是非また登りたい。次は時間に余裕を持って登山し山小屋泊まりで御来光を拝んでみたい。


    2015年4月28日